March 16, 2006

わが国の電卓産業が歩んできた道(3)(国立科学博物館 産業技術史講座)

前回のつづき.

<電卓の誕生,技術・機能の進展(つづき)>

<プリント技術>

・インパクト式 : ラインプリンタ(重い)→軽量化(樹脂化),小型化→インクロール式
・ノンインパクト式 :
  1969 インクジェット JP-1 信州電機(セイコーエプソン) 遅く,故障も多かった
  1970 サーマル式 ポケトロニクス(キヤノン)

<入力方式>
1964(S39) 金属面スイッチ 汚れ・サビ,ダブルメーク(チャタリング)
1967(S42) リードスイッチ 安定・耐久性 コスト高
1972(S47) 導電ゴムシート 
 導電ゴムは電子レンジの電磁波漏れを対策するためにシリコンにカーボンを混ぜたものが最初.これにシャープが目をつけ,電卓に利用した.
1977(S52) 抵抗感圧方式 シート化

<電源>
~1970 AC電源,NiCd
1970 乾電池(単三×2~4本)
  ボタン型(酸化銀→アルカリ),コイン型(リチウム)
1976 太陽電池セル 当初はボタン型充電池と併用.

1964当時のトランジスタを使った電卓は消費電力が90Wあった.1981にはCMOS+太陽電池式になり消費電力は0.0002Wに.

<高機能化・多様化>
プログラム・関数機能

S42 数字式・カード式
S46 MPU実用化 ビジコン,インテル これにより関数機能をもった電卓が生まれた.
S47 関数電卓 FX-1(カシオ)
S49 ハンディタイプ関数電卓 建築現場などで使われていた.
S54 LCDドット表示 指数表示
S54 ストアード式プログラム機能付き
S55 BASIC シャープ
   ちょうどこの時期にシャープのポケコンを買いました.本当はNECのPC88が欲しかった.
S60 グラフィック表示

講座では経済・社会的効果について説明があったが,あまり興味がないのでここには書かない.

ところで,3月20日は電卓の日です.
1974年3月に,輸出1000万台を記念して制定されたらしい.

最後に,電卓に関する資料館を紹介してくれた.

東京理科大学近代科学資料館(神楽坂)
シャープ株式会社 歴史&技術ホール(天理)
日本文具資料館(台東区)

先週,東京理科大近代科学資料館に行ってきたので,次回はその感想など書きます.

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March 15, 2006

わが国の電卓産業が歩んできた道(2)(国立科学博物館 産業技術史講座)

前回に引き続き,日本電卓産業史をみていく.

<電卓の誕生,技術・機能の進展>

<電卓の誕生>
瀬尾氏は電卓誕生の年を1964年(昭和39)とした.この年に晴海で開かれた『第28回 東京ビジネスショウ』に4社から卓上型電子計算機が出品された.

早川製作所(シャープ):CS-10
キヤノン:キャーノーラ130
大井電気:アレフゼロ101
ソニー:ソバックスMD-5(試作機.S42年,ICC500として発売.)

当時の大卒初任給が19,100円.キャノーラ130は395,000円.

<演算素子>
1964(S39) ゲルマニウムトランジスタ(500~600個):
           熱に弱い.ハンダにひげが生えてショートする.(マイグレーション).
        ダイオード(1200~2000個)
        パラメトロン(大井電気)→S41撤退
1965(S40) シリコントランジスタ
1966(S41) バイポーラ型IC(20数個),トランジスタ(500個),ダイオード(1500個)
1967(S42) MOS-IC(100~50/60)
1969(S44) MOS-LSI(20/30~5/6)
1973(S48) CMOS-LSI(1チップ) シャープEL-801

<表示技術>
1964(S39) ブラウン管,光点式
~1971(S46) ニキシー管 バローズ社
1967(S42)~ 蛍光表示管(多桁管) 伊勢電子工業
1971(S46) LED
1973(S48) 液晶

液晶は1888年にライニッツアー(豪)が発見.長く実用化されなかった.

(つづく)

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March 13, 2006

わが国の電卓産業が歩んできた道(1)(国立科学博物館 産業技術史講座)

期末の忙しさも手伝ってblogから遠ざかっていたが,ぼちぼち更新していこうと思う.

先日,国立科学博物館の産業技術史講座「わが国の電卓産業が歩んできた道」を聴講してきた.ノートにメモしてきた内容を数回に分けて記事にしてみようと思う.

人に話すことはないのだが,電卓のコレクションを持っている.コレクションといっても30個程度だ.ぼくの電卓コレクションは米国の電卓(Hewlett Packard社,Texas Instruments社)がほとんどで,国産のものはあまりない.しかし,技術史・産業史として国産電卓産業には興味がある.

本講座の講師は国立科学博物館 産業技術史資料情報センターの瀬尾 悠紀雄氏.瀬尾さんは平成14年にカシオを退職された方で,平成17年度の非常勤職員として採用され,電卓産業について調査されたそうだ.

講座は2時間.1.電卓誕生前史,2.電卓の誕生,技術・機能の進展,3.経済・社会的な影響・効果の3章で電卓産業史を概観する.

以下,講座のメモのまとめ.

<1.電卓誕生前史>

<1.1 そろばん>
B.C.4000-3000頃 土砂そろばん(メソポタミヤ)
  線そろばん,溝そろばん(ギリシャ・ローマ)
B.C.1100 算木 筮竹(中国)

A.D.1617 ネーピアの算具
 16cに中国でそろばんが発明され,16c末に日本に伝わる.

<1.2 計算尺>
1620 エドモンド・ガンダーが計算尺を発明
1894(明27) 内務省の役人が日本に計算尺を持ち込む
1912(明45) ヘンミ計算尺 逸見治郎,歪を生じにくい孟宗竹を用いる.
 計算尺は電卓が普及するまで広く使われた.戦艦大和の砲弾の計算なども.

<1.3 手動式計算機>
1642 パスカリーヌ(仏) 歯車式考案 親父の家業で使うため.
1891 オドナー(スウェーデン) 手回し式考案
1903 矢頭良一国産初自動算盤(鴎外の日記に漱石が持ち歩いていたとの記載)
1923 虎印(タイガー)計算機
1936 タイガー自働計算機(電動化したもの.売れなかった)
1954 電磁計算機試作(樫尾製作所)
 機械式計算機の騒音をなくすために電磁式を試作したが,売れなかったらしい.
1957 電気式(リレー)計算機発売(カシオ計算機)
 机サイズで机の背面に342個のリレーが並ぶ.140kg.

(つづく.次回は電卓誕生編)


講座では触れられなかったが,電卓誕生前史にはアナログ・コンピュータも存在する.下記の本は写真も多く(説明は少ないが)とても面白い.著者はイームズのオフィス.


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October 02, 2004

まろ茶 ひとひら(伊藤若冲ボトル)

びっくりしました.「まろ茶 ひとひら」伊藤若冲ボトル!かっこよすぎ!コカコーラから9月13日に発売になったようですが,ぼくは今朝初めて見ました.500mlペットボトルには「群鶏図」「樹花鳥獣図屏風」「菜蟲譜」「雪竹に錦鶏図」. 350mlペットボトルには「樹花鳥獣図屏風」「薔薇に鸚哥(いんこ)」の2種類があるようですが,ぼくは500mmボトルしかまだ見てません.朝は「雪竹に錦鶏図」を,帰りに「群鶏図」を買いました.
10_02_0.JPEG広辞苑によると,伊藤若冲(1716~1800)は江戸中期の画家で,京都の人.狩野派を学び,のちに宋・元・明の古画を模し,光琳風を研究したらしい.

ペットボトルをとっておきたい.けど,かさばる.そこでラベルをはがしてアイロンをかけてみました.
結果はごらんのとおりです.

ペットボトルのラベルは「シュリンクラベル」と呼ぶようです.熱収縮性のポリスチレン系 延伸フィルムでできているそうです.

別のラベルで練習してからやりましたが,あまり上手にはできませんでした.
収縮も横は30%ほどになるのですが,縦は90%ほどにしか小さくなりません.

「まろ茶 ひとひら」 さっぱりしていておいしいです.(普段,ペットボトルのお茶は飲みませんが・・・)
(10/1)

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