2005年 展覧会ベスト10
2005年は「戦後60年」であり,「世界物理年」であり,「日本におけるドイツ2005/2006」であった.
「戦後60年」としては,月並みだが戦争と軍隊について考えた.自衛隊の広報センターや駆逐艦を見学し,8月に初めて広島の原爆ドームを訪ねた.”ヒロシマ”とカタカナで書いた場合の重さを自分なりに認識した.被爆地で原爆について語ることは決してプロパガンダではない.呉の大和ミュージアムや横田・入間の基地にもいった.
「世界物理年」は,アインシュタインが3つの論文を発表した1905年から100年経ったことを記念するものである.今年はそれにちなんだイベントにも参加した.またつくばの「高エネルギー加速器研究機構」の一般公開を見学しにいった.技術開発を仕事としているとエンジニアリングにばかり目が向くが,基礎科学の面白さを今年は再確認した.2006年の科学技術振興費は1兆3千億だそうだ.来年も税金を払った分は楽しませてもらおうと思っている.
「日本におけるドイツ年」に関係した展覧会にもいくつか足を運んだ.「ドイツ写真の現在」や「ジャン・プルーヴェ」,「シュテファン・バルケンホール」,「ハンス・アルプ」,「ブラウン展」などなど.気がつくと「ドイツ年」の企画だったりした.なんとなく”ドイツ人気質”みたいなものが感じ取れた気がする.
今年は美術館・博物館以外のイベントに行く機会が多かったので見に行った展覧会はそれほど多くない.(見に行けなかった展覧会はとても多かったように感じる.)
さて,今年のぼくの展覧会ベスト10は次のようになった.(悩んだわりにテキトーです.)
1.曾我蕭白-無頼という愉悦-(京都国立博物館)
蕭白は大好きな画家になった.
2.小林古径展(東京国立近代美術館)
古径の作品に”萌え”た.
3.ジョルジュ・ド・ラ・トゥール(国立西洋美術館)
ラ・トゥールの目指したリアリティは明確で気持ちがいい.
4.痕跡―戦後美術における身体と思考(東京国立近代美術館)
芸術ってなんだろうと考えさせられた好企画.
5.若冲と京の画家たち(静岡県立美術館)
若冲,大好き.
6.写真はものの見方をどのように変えてきたか 2創造(東京都写真美術館)
大好きな写真家ができた.
7.模写・模造と日本美術(東京国立博物館)
東京国立博物館の企画展は混んでいってグッタリすることが多いのだが,これは企画も良かったが,空いていたのが嬉しかった.
8.ハンス・アルプ展(群馬県立館林美術館)
群馬県立館林美術館は大好きな美術館になった.
9.青木繁-《海の幸》100年(ブリヂストン美術館)
青木繁大好き.
10.佐伯祐三展(練馬区美術館)
青木繁,佐伯祐三.夭折の2人の画業・人生は対照的だ.しかし,何か共通したパワー(画家のプライドか?)を感じる.
「北斎」,「ゴッホ」も入れたいが混んでいたのが辛かった.奈良博の「正倉院展」や徳川美術館の「源氏物語絵巻」も選外にするのは惜しいが,展覧会の企画としてはインパクトがないような気がする.
ドレスデン国立美術館展(国立西洋美術館)では初めてオフ会に参加した.印象深い.
そして”ガスタービン”って何だろう?(国立科学博物館)は,小さい企画だが,学会による展示が科学博物館でなされるという好企画だった.ガスタービンにすっかりはまった.
そして,今年のワーストは,ガンダム展(サントリーミュージアム天保山).
ガンダムが好きな人が企画したとは思えない.とんだ肩すかし展覧会だった.
ちなみに2004年の展覧会ベスト10はこちら.(リンク)
来年の展覧会も楽しみだ.




